失敗しないプロジェクト
「□□年までに○○を達成します!」
このような計画が宣言されるシーンを目にします。
しかし、大きなプロジェクトであっても失敗に終わることはよくあります。
そのようなプロジェクトの「成功」と「失敗」に普遍的な要因はあるのでしょうか?
今回はベント・フリウビヤさん、ダン・ガードナーさんの『どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?」で学習していきたいと思います。
成功するプロジェクト、失敗するプロジェクト
成功するプロジェクトに共通するポイント、失敗するプロジェクトに共通するポイントはあるのでしょうか?
その前に判断する人の性質に注目してみると・・・
・人は危険なほど楽観的になる
・人は先のことをきちんと予測できない
このような特徴があります。
そのため、
「なんとなくこの計画はうまくいくだろう」と判断して計画を実行。
↓
状況に合わせて対応を繰り返す。
↓
その結果失敗。
ということが起きます。
つまり「計画をさっとして、期限までゆっくりと実行する」ことが失敗に多いパターンになります。
逆に成功するパターンは「じっくり計画をして、すばやく動く」ということになります。
なぜ計画をいそぐ?
「成功をつかむ人は、さっさと行動できる人だ」
と、言われるため「とにかく実行する」ことが称えられることが多いです。
しかし、「さっさと行動」にも注意が必要です。
「さっさと実行した結果うまくいく」のは、何度もやり直すことができる意思決定のときです。
たとえば
「ダイエットをするとなったときに、今日から運動をスタートさせる。」
というのはどうでしょうか?
これは、運動がはげしすぎたり、かるすぎたりすると次の日に修正すればよい「やり直すことができる」意思決定です。
このような場合には「さっさと行動」が役に立ちます。
しかし、大きな計画になった場合は「さっさと行動」をはじめて後戻りができなくなり、失敗がわかっているにもかかわらず進むしかない状況に陥ることがあります。
では、大きな失敗のリスクがあるにもかかわらず、なぜ「さっさと行動」しようとするのでしょか?
それは「前に進んでいる感覚を持ち、安心感を得たい」からです。
この安心感を求めるために
「すばやく考え、ゆっくり動く」という失敗パターンになってしまうことが多いのです。
早く決めない!
人が選択をするときに
・自分が見たものがすべて
・今もっている情報がすべて
と考えて「最初にうかんだこと」に固執してしまいます。
一度「これが答えだ」と考えると、自分の選んだ選択肢が正しい理由だけを探すようになり、他の意見をきかなくなります。
さらに、予測するときにはベストなケースを考えていることが多いです。
ベストなケースというのは、なかなか起きるものではありません。
このため、
(うまくいきそうにない)「自分の理想」の選択肢を思い浮かべた後は、それがうまくいく可能性だけに目を向けて「うまくいく」と考えて実行します。
その結果失敗してしまうということが起きるのです。
だからこそ、「早く決めたい!」と思ったら
・欠陥があるだろう
・他の方法があるだろう
と考えて広い視野でみるように心がけるようにしましょう。
