脱「幸福になりたい!」3

 前回は、「頭の思考」と「イメージ」に対応する方法を見ていきました。前回の内容をふりかえってみます。

1 頭の中で続く「思考」を消すことは難しいので(  )ようにするとよいです。

2 未来への不安なイメージは(  )いると考えてしまい、注意力をうばう原因になります。

3 イメージも消そうとすることは難しいので、(  )が無いと感じられるようにするとよいです。

回答例

1 きこえない(耳に入らない)  2 現実に起きて  3 害

 どうでしたでしょうか?それでは、今回も引き続き、ラス・ハリスさんの「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」で学んでいきたいと思います。

感情にコントロールされている?

 人は、感情によって様々な行動をとっているように思うかもしれません。しかし、実際には、感情が人をコントロールすることはありません。

 どんなに怒っていたとしても、おだやかにふるまうことは可能です。どんなに不安であっても逃げずに挑戦することも可能です。

 ただ、感情をコントロールすることは、行動をコントロールするよりも難しいのです。

 そのため、何か自分にとって重要な変化を起こしたいときは「感情」を変えることよりも「行動」を変える方が効果的になります。

感情が発生する順番は?

 感情が生まれるまでには三段階のステップがあります。

1 何かできごとがおきる

2 できごとに対して、行動の準備をする

3 行動に対しての感情が発生する

 このときに発生した感情が「よくない」感情であれば、逃げ出したり抵抗したりしようとします。 これにより、エネルギーを無駄に消費してしまうようになります。

 では、「よくない」感情にはどのように対処すればよいのでしょうか?

「よくない?」か「よい?」か判断しない

 対処方法の1つとしては「判断をしない」というものがあります。

不快な感情が発生したとして「よくない」か「よい」かを判断するのは自分自身です。

 もし、不快だと感じたときに「よくない感情だ」と判断すると、その感情を追い出そうとし始めてしまいます。

 では、判断をしないようにするためにはどのような方法を使えばよいのでしょうか?

感情の居場所を作る「拡張」

 感情が起きたときは、感情の居場所をつくってあげることが大切です。

その方法を「拡張」といいます。その方法は4つのステップでできています。

1 自分の気持ちを観察する

 数秒かけて、頭からつま先まで体の感覚を観察します。そして、一番不快に感じる部分に注目します。

2 息をふきこみ、居場所をつくる

 ゆっくりと深い呼吸をすることで体の緊張をゆるめて穏やかにしていきます。

3 居場所をつくる

 深い呼吸によって感情の周囲にスペースをつくります。

4 存在をゆるす

 よくない感情であっても存在をゆるすようにしてそのままにしておきます。

 一通りおわったら、もう一度体全体を観察していきます。不快な部分がなくなるまで時間がかかるかもしれませんが、繰り返しておこなっていきます。

最終的に目指すことは?

 「拡張」も不快な感情を消すものではありません。また、良い感情を生むものでもありません。

 それでは、感情を受け入れることができた後は何をすればよいのでしょうか?

 それは「行動」になります。自分の価値観に基づいた行動は満足感を生み出します。好ましい感情は、価値に基づいた行動によって生まれるものです。

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