脱「幸福になりたい!」4

 前回は、思考の居場所をつくるという「拡張」についてみていきました。

その内容について確認をしておきたいと思います。

1 感情と行動は(  )の方がコントロールしやすい。そのため、重要な変化をおこしたい場合は(  )を変える方がよい。

2 「よくない感情」への対処方法の一つとして(  )をしないという方法があります。

3 拡張では、感情の(  )を作るようにします。

回答例

1 行動  2 判断  3 居場所

 それでは、今回はラス・ハリスさんの「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」で「今に接続する」ということを学んでいきたいと思います。

行動した方がよい?

 行動するかどうかに迷うことがあるかもしれません。最終的に行動をするかどうかは、その行動をすることによって「自分の理想とする姿に近づくかどうか」で決めると良いです。

 「○○をしたい」という衝動をうまく扱うにはどのようにすればよいのでしょうか?

1 「自分は今、○○をしたいという気持ちがある」という感情を認める

2 自分の価値観を確認する

3 「○○をすることで自分は望む方向へすすむか?」と問いかける

4 イエスの場合は行動する。ノーの場合はしない。

 このようにすることで、自分の価値観に合わせた行動をとることができるようになります。

バランスが大切

 すべての行動を「自分の価値観にあわせる」というのは難しいものです。

 ときには、価値観に合わないと思っていることでも衝動的に反応してしまうこともあります。

 しかし、衝動的に反応してしまったことを悲しむ必要はありません。

 むしろ、衝動により「価値観に合わない行動をした」と気が付くことが次への学びになります。

 体重を増やしたくないと思っていても、おいしいものを食べたということはあるかと思います。

 自分の楽しみを不要にうばってしまう必要はないということですね。

「今・ここ」に「接続」する

 「今・ここ」に集中することが大切な理由があります。

1つ目は、人生の充実を感じるためには、今にいる必要があるから。

2つ目は、自分が行動することができるのは今だけだから。

 このような理由から、「今・ここ」に集中するということは非常に重要です。

「接続」のエクササイズ

 それではどのようにして「今・ここ」に集中できるようになるのでしょうか?

そのためには、「接続」のエクササイズが効果的です。

「接続」には4種類のエクササイズがあります。

 まず、共通するルールとしては

 ① 思考や感情がおもいうかんだときは、そのままにしておく

 ② 集中がとぎれたときは、「集中がとぎれた」ということを認めてエクササイズへ戻る。

 どのエクササイズにも①・②は意識しておきましょう。

 各エクササイズには30秒ずつ取り組んでみましょう。

1 環境とつながる

 自分の周りの環境に意識を向けます。5つの音、5つのもの、5つの感覚へ注意をむけます。

2 体について気づく

 体全体がどのような状態かを感じます。頭から足先まで、どのような感覚かをスキャンしてみます。

3 呼吸を感じる

 鼻から吸った息が体をどのように通っているのかを感じます。

4 音を聞く

 周りの環境や自分自身の出している音を聞くようにします。

 いつもは感じていなかったことを感じることができるかもしれません。

 このように、普段は気がついていなかったことを感じることで、意識を「今・ここ」に集中させることができるようになります。

「今・ここ」に意識が接続していないとき

 「今・ここ」に意識がいないとき、人は過去のストーリーを思い出します。

 そして、そのストーリーがよくないものであった場合、未来も同じようによくないことが起きるのだろうと考えだします。

 また、楽しいことをしていたとしても、「今・ここ」に意識がない場合は楽しんでいるという感覚に気がつかないようになってしまいます。

 接続はやればやるほど鍛えられていきます。自分の望む価値は得られるが不快な行動と、喜ばしく価値がある行動のどちらとも接続することで、大きな変化を起こすことができるようになっていきます。

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