「変わるもの」ではなく「変わらないもの」
世の中は移り変わっていきます。その中で、変わっていかないものはあるのでしょうか?
今回からモーガン・ハウセルさんの『この不確実な世界で成功する人生戦略の立て方』で学んでいきたいと思います。
世の中は何が起こるかわからない
「もし、あのとき○○だったら・・・」
受験や就職などの大きなものから、あと1分早く到着していればなどの小さなものまで、「もし・・・」考えることがあるかもしれません。
世の中は何が起こるかわかりません。たくさんのことを学んでも、どのようなことが起きるのかを予想することは難しいのです。
リスクとはどのようなものか?
何かを実行するとき、あらゆる可能性を想定して、それぞれに対して対策を行うようにします・・・が、それでもまだ思わぬところから問題が発生します。
この、想像できる限りの問題に備えたあとにまだ残っているものこそ「リスク」といいます。
あとから振り返ってみれば気が付くような、後世に残るような出来事の原因も、その当時は気がつかないものです。そのくらい人の視野というものは狭いものという認識が必要になります。
予測することより大切なこと
予測が難しいとするのであれば、「いつ・どこで・どのくらいの規模」で起きるかわからない出来事に対処するためにはどうすればよいのでしょうか?
それは「備える」ということに力を注ぐということです。何が起こるかわからないのに、どのように備えるのか?と思うかもしれません。大切なことは、「想定できることには備えているが、想定できていないリスクに対しては備えることができていない」という事実を知っておくことです。
期待と現実
幸せを感じるのはどのようなときなのでしょうか?幸せを感じるかどうかは、自分の期待の大きさによるところがあります。
しかし、人の期待も常にうつりかわっていきます。その理由としては
・「次はもっと・・・」を期待してしまう。
・周りの人と比較してしまう。
このような理由から期待は常に大きくなっていきます。そのため、昔より世の中は便利になっている面があっても、「昔はよかった」と感じることがでてきます。
「期待が大きくなっている」ということに気が付かなければ、すべてが良い方向に進んでいても、幸せを感じることができなくなってしまうのです。
「百年に1度」が何度も起きる理由は?
人は非常に大きな数字や、非常に小さな数字を理解することが難しいものです。そのため、めったに起こらないことに関しては、過剰に起こらないと思われがちになります。
「百年に1度の○○が発生しました」と聞くと非常に低い可能性だと感じます。しかし、「あれ?この前も百年に1度の話があったような・・・」ということもあります。
実は「百年に1度」ということは視野を広げてみるとめずらしい話ではなくなるのです。
・「百年に1度の出来事」は、どの1年でも1%起きる可能性があるということになる。
・あらゆる分野で「百年に1度」という出来事がある。
・何か特定の分野でその1%が起きる。
1つの話だけであれば「百年に1度」はめずらしい話ですが、世の中すべての「百年に1度」を集めてくることで1年に1回くらいはどこかで発生している可能性が高いということです。
暗いニュースが多いのは?
日々のニュースでは良いニュースよりも暗いニュースの方が多く報道されています。その理由としては
・暗いニュースの方が注目を集めやすい。
・楽観的なニュースよりも緊急性が感じられる。
・過去に比べて「地元ニュース」より「全国・全世界ニュース」が必要になった。
今と比べると、昔は活動の範囲が広くありませんでした。そのため「地元のニュース」がわかれば充分でした。しかし、現代は活動の範囲も広くなったことでより広い情報が必要になります。
地元だけであれば「暗いニュース」が多くないかもしれませんが、全国・全世界に目を向けると「暗いニュース」の1つや2つは見つかります。すると暗いニュースが優先的に報道されることになります。
これによって、「今は昔に比べて暗い時代になった」と感じることがありますが、実際には暗いニュースを目にすることが多くなったということになります。
