こども達への贈り物2

 前回から教育がどのような影響を与えるのかについて学んでいます。それでは前回内容の確認をしてみたいと思います。

1 こどものときの逆境は、前頭前皮質に影響を与え、自分自身を(  )することが難しくなる傾向がみられるようになります。

2 親や周囲の大人が、こどもの(  )に対して「敏感に・暖かく・落ち着いて」反応することで、自立心・自制心・好奇心が高まる傾向がみられます。

3 (  )主義は、失敗したとしても限定的なものだと捉えて、次にチャレンジする気持ちを生み出します。

4 目標を設定するときには、起こるであろう(  )について想定し、その対策を考えておくことで実行し、達成しやすくなります。

回答例

1 コントロール  2 感情  3 楽観  4 障害

いかがでしたでしょうか?

 それでは今回も、ポール・タフさんの『成功する子 失敗する子』で、どのようにこども達と関わっていくとよいのかについて学んでいきたいと思います。

重要な2つの能力

 問題が発生したときに対応するにあたって、重要な能力が2つあります。

 それが「柔軟性」と「自制心」です。

 柔軟性が高いことで、問題が発生したときに従来とは違った見方をして対応することができるようになります。

 自制心が高いことで、本能的に反応してしまうことを抑えることができます。

自分が正しいと考えてしまう

 人は「自分の考えが正しい」ことを証明する証拠だけを探す傾向があります。これを確証バイアスとよびます。

 何かを始めたときは、自分の知っていることを見つけると「うまくいく可能性」だけをみるようになってしまいます。

 これにより、うまくいかない道を想像できなくなり、失敗につながってしまいます。

 ベテランになってくると、自分の知っている「うまくいく可能性がある」ことに対しても、間違っているのではないか?という仮説を頭の中で働かせることができるようになります。

ステレオタイプによる影響

 「自分は○○だ」と考えることはよくあるのではないでしょうか。

 これ以外にも、もっと広く「人々は○○だ」や「男性は□□だ」、「女性は☆☆だ」のような思い込みが存在します。

 実際には関係がなくても、このような思い込みは結果に影響を与えます。

 「男の子の方が算数が得意だ」「女の子の方が国語が得意だ」と言われることがあります。このような思い込みがテスト結果にも影響を与えるということです。

 それでは、このような「ステレオタイプによる影響」を防ぐためにはどのようにすればよいのでしょうか?

 これは非常に単純な方法ですが「結果はステレオタイプの考え方に影響を受けるものだ」と伝えて理解してもらうことで防ぐことができます。

 思い込みによって結果が変わると理解することで、「これまでなぜ結果がよくなかったのか?」という理由がわかるようになるため、影響を受けにくくなります。

変わることができるという考え

 成長に関しては、2つの考え方があります。

・自分の能力は努力で変わらない

・自分の能力は努力によって変化していく

 これらのうち「努力で変わる」と信じることができている場合、能力を成長させていくことができるようになります。

変えることができるもの

 「性格」と聞くと、生まれもったもので変えることができないと考えやすくなります。

 そこで、良い・悪い「性格」の人がいるのではなく、良い・悪い「習慣」があるという考え方をすることで変化させやすくなります。

 つまり、「良い性格」と言われている人は、「特定の場面において○○という行動をすることがふさわしいと考える「習慣」がある」ととらえます。

 習慣であれば変えることができると感じやすく、「自分の努力によって変化していく」と考えることができるようになります。その結果、実際に能力を成長させていくことができるようになります。

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