科学的根拠で子育てをする方法

 子育てには正解はない。それぞれの個性に合わせた教育が求められている・・・

 だからこそ子育ては難しく感じ、大変だと思います。ただ、教育に関わる人からすると、子どもだけに限らず、せっかく学ぶのであれば「あの時やったことで、人生がよくなった」と感じて欲しいのではないかと思います。

 そこで、今回から中室牧子さんの『科学的根拠で子育て』で教育経済学について学んでいきたいと思います。

データで子育てについてわかる

 どのような教育が効果的であるのかを判断するのは難しいことです。

 もし、データによって、ある時点で受けた教育にどのような影響があるかを明らかにできれば、より多くの人に効果的な教育を受けてもらえる機会が増える可能性があります。

 子どものころから「しっかり勉強しましょう」と言われる一方で「学校で受けてきた勉強は社会に出ても役に立たない。学歴など関係ない」と言われます。

 このようなことを言われる子どもたちはいったいどのように感じるのでしょうか?(意味の無いことなのに「しっかりやれ!」と言われるのはおかしいのではないか?)そう思ってもおかしくありません。

 そこで、教育によって、短期的な成果だけではなく、「長期的な成果」に影響を与えることができれば、役に立つ、意味のあるものになっていくのではないでしょうか?

子どものころにやっておくとよいことベスト3

 それでは具体的にどのようなことをやっておくとよいのでしょうか?やっておくとよいことベスト3は以下の通りです。

1 スポーツ

2 リーダーになる

3 非認知能力を高める

この3つになります。

1 スポーツ

 ・忍耐力が身に付く

 ・自尊心が高まる

 このような点で効果的です。

2 リーダーになる

 ・学習への意欲や自主性が高まる

 ・リーダーシップの「スキル」が身につく

  →リーダーシップはもともとの「才能」ではなく、経験を通して身につく「能力」です。

 ・社会性が身につく

  →人とともに過ごすことに喜びや楽しみを見出すことができる力。

 このような効果が期待できます。

3 非認知能力を高める

 学力テストなどで計測できない能力で、たとえば「忍耐力」「責任感」「自制心」「リーダーシップ」などがあります。 

 非認知能力が高いことによって、認知能力を高めることに役立つという実験結果もあります。

非認知能力をのばすには?

 それでは重要だとされる「非認知能力」をのばすためにはどのようなことが必要なのでしょうか?

1 音楽や美術

 ・高校卒業まで、継続的に音楽活動をしていた人は、勤勉性・外向性・意欲が高まる。

 ・美術館で絵画を鑑賞する経験があることで他者への寛容性が高まる。

2 既存の概念に疑問を持つ

 ・好奇心を高めます。これにより、知識の定着がよくなり、学力を高めることにつながります。

3 多様な人と生活を共にする

 ・色々な人と交流があることで、相手の立場に立って考える経験ができ、他者へ寛大な気持ちを持つことができるようになります。

やり抜く力をのばす

 やり抜く力が高いと、たとえ難しい問題に出会い、間違っても再度チャレンジできる傾向が現れます。やり抜く力をのばす教育では、学習に対しての意識を変えることが目的になります。

 そのポイントは、子どもたちの活動内容を変えるのではなく、活動内容を励ます方法を変えるということです。

 やり抜く力を伸ばすために求められる4つのポイントがあります。

1 目標を設定することが重要であること

2 目標を達成するために努力が大切であること

3 失敗などから考えることが大切であること

4 能力は生まれつきではなく、努力によって変わるということ

 この4つのポイントを伝えていくことで、子どもたちを「成長マインドセット」に変えていくことが目的となります。

 努力で自分を向上させることができると考えるようになった子どもたちは、失敗しても粘り強く取り組むことができる傾向があることがわかっています。

 

 

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