権力でたたかう2
前回から「権力」について学んでいます。では、まず復習からスタートしていきたいと思います。
1 権力を学ぶときに、権力について受け入れるまでには
「否定」→「怒り」→「( )」→「受け入れる」という流れがあります。
2 権力について受け入れるようになるまでの段階を早くするためには、( )や独断を減らすことが大切です。
3 自分の殻を抜け出すエクササイズとして、自分のことを説明する( )を書き出してみるというものがあります。
4 人は、自分の殻を抜け出せないでいるとき、効果的であるとわかっていることでも( )ないという理由でやらないということがあります。
回答例
1 失望 2 思い込み 3 形容詞 4 自分らしく
いかがでしたでしょうか?
それでは、引き続きジェフリー・フェファーさんの『出世 7つの法則』で権力について学んでいきたいと思います。
自分の殻を抜け出した次は
自分の殻を抜け出して、自分を低くみることがなくなってきたら、次の「ルールを破る」という段階へ進みます。
「ルールを破る」というとよくないイメージがありますが、この場合の「ルールを破る」というのは
・許可を待つのではなく自分の判断で実行する
・活動の中心的な役割をになう
ということです。こうすることで「能力が高そうだ」と感じられるようになります。
ルールを破る効果
ほとんどの人はルールを守って行動しています。そのため、今までのルールと違う行動をすることで主導権を握ることができます。
しかし、ルールを破るとなると「他の人と対立してしまうのではないか」と心配になります。
実はルールを破ることによる対立はそこまで発生しません。人は基本的に「他の人に嫌われたくない、受け入れられたい」と思って生きています。
そのため、誰かがルールを破ったという場合でも(文句を言って気まずい状況になったり、対立してしまったりするのは・・・)と感じています。
その結果、対立は思ったより起きないということになりやすいのです。
自分のルールを作る
世の中にあるルールというものは「権力者が権力を維持するために」作られている場合があります。
だからこそ、ルールを破って行動をし、自分が主導権をにぎることができれば次は自分のルールを作る必要がでてきます。
もし、現行のルールで「勝てそうだ」と感じる人は無理をしてルールを破る必要はないのです。逆にそれ以外の人で成功したいと思っている場合は、ルールを破って活動する必要があるかもしれません。
スポーツにおいて、実力で上位のチームと戦うときに、ルールにのっとって正攻法で戦うと実力通りの結果になることが多くなります。逆転のためには常識外れの戦略を取る必要があるということです。
権力は演出せよ
自分の殻を抜け出し、ルールを破った次は「権力を演出する」という段階に入ります。
見た目はすぐに変えることができませんが、表情やボディランゲージ、言葉遣いは変えることができます。
これらを利用して、力強い印象を与えることができると、相手への影響力は強いものになっていきます。
たとえば「アイコンタクト」というものには
・信頼できるという印象を与える
・リーダーシップの能力が高いと感じられる
・好感度が高まる
このような効果があります。
感情には要注意
感情によって相手へ与えている影響にも注意が必要です。
「怒り」の感情は力強い印象を与えることがあります。
怒りの感情は一般的にはよい印象がないかもしれませんが、権力についてみた場合は「交渉でのよい成果」に導くことがあります。
政治家の演説で、何かに対して怒りの感情で訴えている人がいると、好きか嫌いかは別として力強く熱を帯びた印象を与えます。
人の感情や行動は伝染していく
政治家の演説を見ていると、政治家の人が声を荒げるたびに周囲が熱狂していくという場面がみられます。このように感情は周りへと広がっていきます。
そのためリーダーの重要な役割としてチームへ感情を伝染させるというものがあります。
リーダーが自身ありげにふるまうことでチーム内も自身にあふれる雰囲気ができます。
有能だと思わせる言動とは?
では、どのような言動が、自信にあふれ有能だと感じさせるのでしょうか?
・断定の口調
・体を広げて大きく見せる
・落ち着いてリラックスしている
・ゆっくりと質問に答える
このような特徴がある人は周囲から有能だという印象を持たれやすくなります。
これらのことからわかるように、権力を持っている印象を与えるのは「性格」ではなく「言動」だということがわかります。
話し方を
・簡潔
・短い単語
・わかりやすい
・繰り返す
このようにすることで、理解しやすくなります。すると相手に伝わり「有能である」「影響力がある」という印象になっていきます。
