解決できない問題から抜け出す方法

 なかなか良い解決方法が思いつかない・・・

 このような場合、もしかすると「問題の設定方法」を変えるとよい解決方法を思いつくことがあります。

 そこで、今回からトーマス・ウェデル=ウェデルスボルグさんの「解決できない問題を、解決できる問題に変える思考法」で思考法について学んでいきたいと思います。

本当の自分の問題は?

 今の自分の問題はなんでしょうか?自分にとっての様々な問題があるかもしれません。

 このときに、自分が本当に解決するべき問題を見誤っているとすれば、時間や労力を無駄にしてしまうことになります。

 そのため、自分にとっての問題を明確にしておくことはとても大切になります。

解決すべき問題を狙い定める

 それではどのようにすれば、本当の自分の問題がわかるようになるのでしょうか?

 その方法が「リフレーミング」です。

 リフレーミングとは問題の見方を変えることです。難しい問題に出会い、なかなか解決できないときには「問題のとらえ方」を変えることで、優れた解決策が見えてきます。

リフレーミングの効果

 リフレーミングができるようになると

・意思決定能力が高くなる

・独創的なアイデアが思いつくようになる

・人生の充実度が高まる

 このような効果が期待されます。

たとえば、リフレーミングをしてみると

 「エレベーターがくるのが遅い」という問題が発生したとします。

 このような場合、どのようにすれば解決できるでしょうか?

 まず考えつくのは「エレベーターをはやくする」という方法ではないでしょうか。

 ただ、エレベーターのスピードを上げるのは難しそうです。このようなときに「リフレーミング」で問題をとらえ直してみると他の解決方法がみえてきます。

 この場合「エレベーターがくるのが遅い=待ち時間が長い」となっていると考えられるので

 「待ち時間を有効に使えるようにするには?」

 という問題にとらえ直してみます。

 その結果、

 「エレベーターの前に鏡を設置する」

 という方法が試されることになりました。

 その結果、エレベーターを待っている間に鏡で身だしなみを整えることができ、待ち時間が気にならなくなったそうです。

 このようにして、リフレーミングを使えるようにすることで、これまでと違った解決方法を導くことができるようになります。

リフレーミングの方法

 リフレーミングには2種類の方法があります。

 1つ目は「フレームの探究」

 目の前の状況の見落とされる部分に注目するなどして、問題を深くほりさげることです。

 2つ目は「フレームからの脱出」

 もともとの問題からはなれてみることです。

 このうち、「フレームからの脱出」の考え方が重要になってきます。

 特に、日常生活における問題であれば、見方が一面的になっている場合が多くあります。

 そこで、一度問題から離れて見るようにすることで、長年の思い込みを疑うことができ、解決につながっていきます。

リフレーミングの5つのメリット

 それではリフレーミングを身につけることによってどのようなメリットがあるか、まとめておきたいと思います

1 的外れな問題を解決する必要がなくなる

 問題が発生したときは「早く解決しなければいけない」と考えて、とりあえず行動をするという場合があります。

 行動は大事ですが、「とりあえず行動」と考えていると、本来であれば解決する必要のなかった問題に取り組んでしまうことがあります。

 リフレーミングによって、より解決に適した問題を見つけることができると、時間やエネルギーを節約できるようになります。

2 画期的な解決策が見つかる

 問題が発生したとき、「原因は1つで、問題解決の方法は1つしかない」と考えてしまうことがあります。

 リフレーミングを使用すると、複数の原因があることに気が付き、複数の問題解決方法を見つけることができるようになります。

 多くの原因や解決方法が見つかることにより、解決することがふさわしい問題をつきとめることができるようになります。

3 判断力の向上

 問題解決の可能性を飛躍的に高める方法があります。それが「複数の選択肢を用意する」ということです。

 問題が発生したときに、「○○すべきか?」のように1つの選択肢しか用意しない場合があります。

 判断力を高めるためには、「○○をするか、□□をするか、それとも△△をするか?」のように複数の選択肢を用意します。

 複数の選択肢を用意して判断することによって、3回に1回しか判断を誤らなかったという実験結果があります。

4 仕事の選択肢が広がる

 これからの世の中で重要になるスキルとして

 ・複雑な問題の解決

 ・クリティカルシンキングの能力

 ・創造力

 があげられています。

 現代の世の中では、すでにAIによる自動化技術が発達し、多くの仕事がコンピューターによって自動でできるようになっています。

 「難しい問題をとらえ直して、画期的な解決策を見つける」という、これからの世の中で重要な能力を、リフレーミングによって発揮できるようになります。

5 より健全な社会づくりに貢献できる

 問題が発生したときに「A」の解決方法と「B」の解決方法で対立して争うという場合があります。

 リフレーミングを使用することで、対立相手と争うのではなく、共通の利害を見つけることができるようになります。

 争って相手を言い負かすのではなく、相手と利益を共有しながら問題を解決することで、より健全な社会につながっていきます。

 

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