お試しください！「投資の常識」

投資は難しいイメージがある・・・

投資は怖い・・・

このようなイメージを持っていることがあるかと思います。

そこで、今回からハワード・マークスさんの『投資で一番大切な２０の教え　賢い投資家になるための隠れた常識』で投資について学んでいきたいと思います。

投資の成功に必要な洞察力とは？

　投資で成功を収めるためには、単に市場に追随するだけではなく、独自の洞察力を持つことが求められます。

　多くの人は「平均的な投資パフォーマンス」を目指す場合、インデックス・ファンドに投資することで十分なリターンを得られます。

　しかし、それ以上のリターンを目指す場合、必要になるのは「運」と「洞察力」です。

　運に頼る投資は持続可能ではないため、いかに洞察力を高めるかが重要になります。

投資における思考力の重要性

　投資に必要なのは、他の人とは異なる視点で市場を捉える鋭敏な思考力です。

　多くの人が考えるような投資戦略では、平均的なリターンしか得られません。

　成功する投資家は、異なるアイデアを持ち、それを他の人とは異なる方法で実行します。

　理論を無視しすぎると大きな失敗を招く可能性がありますが、理論に縛られすぎると、過小評価された銘柄を見逃してしまうリスクもあります。

バリュー投資の考え方

投資で成功するためには、資産の「価値」を正確に評価する能力が不可欠です。バリュー投資には大きく分けて2つのアプローチがあります。

1. 現在の価値を見て買う（割安な資産を探す）
2. 将来の成長を予測して買う（将来的な成長の可能性に賭ける）

「良いものを、うまく買う」ことが投資の基本です。つまり、価値に対して価格が低いと判断できるものを買うことで、長期的に大きなリターンを狙えます。

例えば、リーマンショック後の2009年、銀行株は投資家から見放され、極端に低い株価で取引されていました。しかし、銀行のビジネスモデル自体は存続するものであり、金融システムの回復とともに株価も上昇しました。このように、市場が過度に悲観的なときに価値のある資産を見つけることが重要です。

価格と価値の関係

　投資において信頼できる手法の一つは、現在の価値を分析し、それに対して割安な価格で買うことです。これを「安全域」と呼びます。

　例えば、不動産市場において、立地が良く将来的な価値上昇が見込める物件が市場価格よりも割安に売られている場合、それは良い投資機会となります。逆に、人気が高すぎて価格が実際の価値を大幅に超えている場合、将来的なリターンは期待できません。

リスクの理解と管理

投資の世界では、「リスクが高いほどリターンが高い」と思われがちですが、それは必ずしも正しくありません。

実際には、リスクを適切に管理することで、より安定したリターンを得ることが可能です。

　多くの人は、未来が過去と同じようになると予測しがちですが、実際には市場は常に変化しています。そのため、「最悪を想定する」という言葉も、過去の経験に基づいた範囲でしか考えられていないことが多いです。

　例えば、2000年代初頭のITバブルのとき、多くの投資家は「インターネット関連企業は永遠に成長し続ける」と信じていました。

　しかし、バブルが崩壊すると、多くの企業が倒産し、株価は大暴落しました。市場が過熱しているときこそ、冷静な視点を持つことが重要です。

リスクの認識とコントロール

　リスクがないという認識が広がるときほど、実際のリスクは高くなります。

　多くの投資家がリスクを軽視すると、市場は楽観的になりすぎ、過大評価された資産が増えてしまいます。

　例えば、2021年の暗号資産市場では、ビットコインやその他の仮想通貨が急騰し、多くの投資家が「リスクは低い」と考えていました。

　しかし、2022年に市場が冷え込むと、一気に暴落し、多くの投資家が大きな損失を被りました。このような状況を避けるためには、リスクが見えにくいときほど慎重になることが重要です。

　成功する投資家は、リターンを生み出す力と同じくらい、リスクをコントロールする力を持っています。たとえ利益を上げたとしても、その背後にあったリスクを正しく認識し、次回の投資判断に活かすことが求められます。

投資を通して世の中を知る

投資の成功には、単なる運だけでなく、鋭敏な思考力と洞察力が必要です。バリュー投資を基本に、市場の過剰な楽観や悲観を見極め、価値と価格のバランスを適切に判断することが求められます。

また、リスク管理の重要性を理解し、リスクが見えにくいときこそ慎重に行動することが、長期的な成功につながります。投資は単なる「良いものを買う」だけではなく、「適切なタイミングで、適切な価格で買う」ことが重要なのです。