信頼できますか?4


政府が氷河期世代・バブル崩壊後の世代に対しての新支援策で家計改善を目指す。信頼と権力の関係

日本政府は、氷河期世代に対しての支援策を表明しています。

権力を持つ人たちが、現実に支援が必要な人たちに対して、実際に有効な支援をすることは難しいということがわかっています。

実験によると、権力が高くなることで「自己中心的になる」ということがわかっているからです。

そこで、今回もデイヴィッド・デステノさんの『信頼はなぜ裏切られるのか 無意識の科学が明かす真実』で「権力が信頼に与える影響」について学んでいきたいと思います。


■ 支援は「信頼」があってこそ機能する

政策がうまく機能するためには、支援を受ける側と提供する側の間に、ある程度の信頼が必要です。

これは国レベルだけでなく、私たちの日常的な人間関係にもあてはまる話です。


■ 相手の善意が強く伝わる瞬間

頼り合える関係というのは、言い換えれば「信頼」によって成立しています。

相手を信頼しているときほど、その人の譲歩や配慮をより大きく感じることができます。


■ 思い込みとしての信頼と、そのリスク

信頼には、相手の行動を誠実に感じさせる力があります。

だからこそ、人は信頼している相手に対して「きっと自分にも誠実に返してくれるだろう」と自然と思い込んでしまうものです。


■ 許しという戦略と、その限界

人間関係において相手を許すことは時に有効な戦略になります。

小さな不誠実をいちいち責めず、関係を守ろうとする姿勢は、信頼を深めることにつながります。

しかし、それが「相手のいきすぎた行動」まで容認することになると、自分を苦しめる結果にもなりかねません。


■ 信頼できるかどうかは“直感”が教えてくれる

「信頼すべき相手かどうか」を判断するとき、私たちは意識的な思考よりも“直感”に頼った方が正確なときがあるという点は非常に興味深いです。


■ バイアスがつくる「理屈の信頼」

逆に、意識的に「信じたい」と思ってしまうと、都合の良い情報ばかりを集めてしまう傾向があります。

こうした“理屈で作られた信頼”は、直感に反している場合、後から崩れやすくなります。


■ 嫉妬さえも、信頼の一種である

信頼は複雑で繊細な感情ですが、私たちは誰かを信じたい、頼りたいという欲求を常に持っています。

たとえば、嫉妬という感情も、“頼り合いたい”という願望から生まれているのです。


■ 信頼と協力があってこそ、成功がある

成功するためには、自分ひとりではできないことを、他者の協力によって実現していく必要があります。

つまり、信頼と協力が不可欠です。


■ 地位が上がると信頼は減る?

社会的階級や経済的地位が高くなると、人は「他者に頼らなくてもいい」と思うようになります。

結果的に、他人を信頼する必要が薄れていくのです。


■ 地位の急変が人を変える理由

社会的地位が急に上がった人や、逆に急に下がった人がまるで別人のように変わるのは、信頼と“頼り合い”のバランスがこれまでと変わってしまうからです。


■ 権力がもたらす“性格の変化”

研究では権力を持つと人は他人に厳しく、自分には甘くなる傾向があることが示されています。中には嘘をつくのがうまくなる人さえいます。


■ 権力が信頼を破壊する瞬間

資源や権力を多く持っている人ほど、利己的に行動してしまう傾向があります。

「他人に信頼されなくても生きていける」と感じてしまうことで、相手を信頼して協力する必要がなくなるからです。


■ どんな立場でも「他者の視点」に立つ

私たちはどんな立場にあっても「他人の視点に立つ」ことを忘れてはいけません。権力を持つことで得られる影響力こそ、最も注意深く扱うべきものです。

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