新定番。最高の発想方法2
アイデアをつくるための「型」を身につけることで、質の良いアイデアをたくさん作ることができるようになります。
それでは前回の内容を確認してみたいと思います。
1 アイデアとは、これまであった方法を新しく、かつ有効な形に( )ること。
2 創造性に必要な2つの要素は( )と( )。
回答例
1 組み合わせ 2 好奇心・粘り強さ(順不同)
そして、アイデアを生み出す6つのSTEPがあります。
①課題を選ぶ
②課題を分解する
③当事者に「どのように感じて欲しいか」を考える
④すでにある解決方法を探す
⑤解決策の組み合わせを考える
⑥第三者の目で見て、自分のアイデアへの理解を深める
ここからは各ステップについて、シーナ・アイエンガーさんの『最高の発想を生む方法』で学んでいきたいと思います。
①課題を選ぶ
課題を選ぶ時に重要なポイントは「解決可能な」課題を選択することです。
・メインの課題を見つける
生活の中で起きる問題を、一日の終わりに書き出してみます。
それを数日続ける中で、何度もでてくる内容は解決するべき問題かもしれません。
・課題がみつかったら3文で説明する
「どのような課題を、なぜ解決したいのか?」を自分の感情を含めた言葉で書きます。
・課題をみつけたら
「どうやって?」という形の文章にしてみる
(例)成長する → 「どうやって成長する?」
・課題が誰にでもわかるように定義できているかを確認する
誰にでもわかると、解決可能なアイデアを生みやすくなります。
②課題を分解する
メイン課題が設定できたら「サブ課題」に分解していきます。
サブ課題は「解決できると、メイン課題の解決につながること」です。
ポイントは
・まずはたくさんに分解する
・似ているもの、重なっているものをまとめて5つに集約
サブ課題の数に決まりはないですが「5つ」がちょうどよいようです。
あまりたくさん課題があると、脳が処理しにくくなってしまうからです。
ここでの目標は
「サブ課題をすべて解決すると、メイン課題は80%くらい解決した」
と言える状態にすることです。
③望みを比較する
ここで、課題を解決することで、何を望んでいるかを確認しておきます。
・自分
・相手(ターゲット)
・第三者
それぞれが、設定した課題を解決することでどのように感じて欲しいかを書き出します。
この段階では、「課題の解決策」ではなく、課題が解決した場合にどのような感情になって欲しいかを考えます。
課題が解決した場合
・自分はどう思いたいか?
・恩恵を受けるターゲットの人たちにどう思って欲しいか?
・課題が解決したことをみている周りの人にどう思って欲しいか?
この3つが、実際に検討した解決策を実行するかどうかの基準になります。
相手にどう思って欲しいかも大切ですが、「自分がどう思いたいか」も重要です。それは実行する人たちの熱意に関わるからです。
意思決定の前には、事前に基準を作っておく方が、よい判断ができる傾向にあるので、判断の基準となる「感情」を設定しておくのです。
④別領域での成功例を探す
サブ課題を解決する方法を探していきます。
このときには、「関係のある分野での解決策」と「関係のない分野での解決策」を探します。
最終的にはこの解決策を組み合わせて、課題の解決策を考えていくことになります。
ここでのポイントは「各分野で成功した解決策」を探すことです。
よくある「失敗から学ぶ」というのではありません。失敗から学ぶことができるのは「失敗した方法」です。解決には、うまくいった方法が重要です。
過去の解決策の組み合わせでよいのか?と思うかもしれません。
実は、「新しさと親近感」この両方を持っているものを創造的と感じる人が多いのです。
だからこそ「過去の解決例(親近感)+今までに無い組み合わせ(新しさ)」というアイデアは創造性が高く、課題を解決する可能性が高いものになるのです。
ここまでの文章を表にまとめると、このようなイメージです。
「メイン課題」
| サブ課題1 | 解決(内) | 解決(内) | 解決(外) | 解決(外) | 解決(外) |
| サブ課題2 | 解決(内) | 解決(内) | 解決(外) | 解決(外) | 解決(外) |
| サブ課題3 | 解決(内) | 解決(内) | 解決(外) | 解決(外) | 解決(外) |
| サブ課題4 | 解決(内) | 解決(内) | 解決(外) | 解決(外) | 解決(外) |
| サブ課題5 | 解決(内) | 解決(内) | 解決(外) | 解決(外) | 解決(外) |
解決(内):関係のある分野での解決策
解決(外):関係のない分野での解決策
これらを組み合わせていきます。ここで気がついたかもしれませんが、
「関係のない分野」での解決策を多く記入しています。これは、より新しい組み合わせを生むためです。
ここまで準備ができたら、いよいよ解決策を考える段階に入っていきます。
