統計学の使い方

 「データは非常に重要。」とわかっていてもどのようにしてデータを利用して良いかわからない。

データの利用方法を知っていれば、自分がデータを活用できるようになる上、データによってだまされることを防ぐこともできます。

 そこで、今回から、西内啓さんの『統計学が最強の学問である』で学んでいきたいと思います。

最善の方法を見つける

 問題に対して、知識や経験を持った人たちが議論に議論を重ねて結論をだします。しかし、うまくいかないこともあります。再度議論を重ねて・・・

このように多くの人や知識、経験を総動員して最適解を出すために日々様々な議論が繰り広げられています。

 しかし、議論をすれば最善策が見つかるとは限りません。その最善策を見つける方法の1つとして「統計学」があります。

 データを集計して、適切な分析が行われることによって、議論を行うコストを抑える可能性もあります。

統計で大丈夫?

 統計に対してよくある批判として「一部だけの調査でよいのか?」というものがあります。

もちろん、100%全体に意見を聞き、集計できるのであれば、より正確なデータをとることができるかもしれません。

しかし、全員からデータをとるためには、労力が非常にかかると想像できるかと思います。

 また、仮に10000人とっていたデータを、2倍の20000人とるとします。労力は非常に多くなりますが、誤差は0.1%しか改善されません。

2倍正確なデータがとれるわけではありません。必要数なデータをとることができれば充分ということです。

そのデータには意味がある?

 データを取ったとして、意味があるものと思えるようにするにはどのような内容が必要なのでしょうか?

 意味のあるデータというためのポイントは以下の3つです。

 1 何かの要因が変化すれば効果が高まるのか? 

 2 変化をおこす行動は実際に可能か?

 3 変化をさせたとして、費用より効果があると言えるか?

 この3つがわかることで、「行動すれば効果があります」といえることができ、統計に意味がでてくるようになります。

統計に意味をもたせる

 「経験と感覚」は判断において有用なものです。しかし「経験と感覚」には偏りがでてしまうこともあります。

 自分がやってみてうまくいったことに関しては、たとえその成功が偶然であったとしても簡単にできるように感じます。もちろん逆のパターンでうまくいかなかったことは過剰に難しいと考えることがあるかもしれません。

 そのような思考の偏りを「データによる比較」でおさえることができるようになります。

比較検討の第一歩「A/Bテスト」

 データを集計するときによく使用されるものとして「A/Bテスト」というものがあります。

 たとえば、同じものを紹介する広告Aと、Aを少し変えた広告Bを宣伝に使用し、どちらの方が効果的かをテストする方法です。

 この方法を繰り返すことにより、効果の高い広告を作ることができるようになります。

 しかし、ここで注意する点があります。それが「誤差」です。本当に変えた効果があったのか、それとも偶然その結果になったのかがわからなければ、偶然よかったものを「成功した!」と考えてしまうことになります。

どんなデータを比較する?

 「適切に比較」して「誤差」に注意することで良いデータを得ることができます。

 しかし。そもそも「どのようなデータ」を比較分析すればよいのでしょうか?

ポイントは

「目指すべきゴールを達成したデータ」と「達成していないデータ」の違いを比較することです。

 目指すべきゴールはそれぞれによって違いますが、持っているデータのうち、何がゴールにむけて重要かという視点を持つことで、比較するものを検討することができるようになります。

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