「エフェクチュエーション」チャレンジ4

 前回までで、エフェクチュエーションの5つの原則についてみていきました。まずは前回の復習からスタートしていきたいと思います。

1 原則3「レモネード」では予想していなかった出来事が起きたときは、その出来事を(  )という方向で考えるようにします。

2 原則3「レモネード」を実行するにあたっては、予想していない出来事が起きたときに

 ①気が付く → ②(  )を変える → ③組み合わせる → ④何ができるか考える

 という手順をふんでいきます。

3 原則4「クレイジーキルト」は、目的に対して(  )協力してきたメンバーが、それぞれ自分が持っている資源をつかって何ができるかを考えていくことで、新たな目標や手段が生まれていくことです。

4 原則5の「飛行機のパイロット」では、自分たちが(  )できることに集中して、自分たちが望む結果を得ることを目指します。

回答例

1 活かす  2 見方(捉え方)  3 進んで(自発的に)  4 コントロール

いかがでしたでしょうか?それでは、吉田満梨さん、中村龍太さんの『エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』で学んでいきたいと思います。

パートナーへのアプローチ

 エフェクチュエーションでは、「今持っている資源で何ができるか?」という視点で考え、行動するようになります。

 その過程で、協力者が持っている資源や考えが加わり、新たにできることを考えて行動する・・・ということがあります。

 この協力者に対してどのようにアプローチをしていくかということが非常に重要です。

 これまでの方法と比較してみていきたいと思います。

・これまでの方法

 事前に決まった目的を明確にし、協力者に対して「目的が魅力的である理由」を説明し、協力を得ようとする。

 →失敗した場合は別の人を探す。

・エフェクチュエーション

 手持ちの資源を、どのような形であれば協力者と一緒に活用できるかを問いかける。

 →失敗した場合は、他の資源や方法でなら一緒に活用できないかを再度問いかける。逆に、相手から自分の持っている資源を活用する方法を提案されることもある。

 エフェクチュエーションで大切になるのは

相手から話をきくことで、相手が提供可能な資源について理解すること

 になります。相手の資源について理解することで、こちらが提供できることも分かってくるようになります。

相手にお願いするのは申し訳ない・・・とは限らない

 「自分の資源を活用してほしい」、「相手の資源を活用したい」とお願いするのは申し訳ないのでお願いしにくい・・・と感じる方もいると思います。

 実は、「お願いする」というのは100%迷惑とは限りません。

 実験によると、人は何かをお願いするときに、要求に応じてくれる可能性を低く見ている傾向があると分かっているそうです。

 意外を協力してくれる人が多い理由としては

 「断る方が大変だから」

 とも考えられていますが、

 「自分ができることであれば、人を助けたときの方が満足度や自尊心の向上につながる

 というメリットから、協力してくれる人が意外と多いのではないかと考えられています。

「これまでの方法」と「エフェクチュエーション」の両方を活用する

 エフェクチュエーションは「不確実性の高いこと」に対してのアプローチとして非常に有効な考え方です。

 もちろん、これまでの方法がダメだということではなく、「確実性の高いこと」に対してはこれまでの方法は有効になります。

 ですので、「エフェクチュエーションだけ!」のようにこだわるのではなく、場面によって使い分けをすることでより広い視野を持って思考することができるようになります。

 受験勉強や資格試験では、試験が実施されることは明確です。また、過去の問題を確認することで、どのような範囲から出題されているかも分かってきます。

 このような場合は、これまで通りに「目的を達成するためにはどうすればよいか?」から何をするべきか考えると効果的だと想像できるかと思います。

 試験勉強に対して、「今自分ができることは足し算だ。足し算を活用してできることは・・・」というエフェクチュエーションの考え方は合わないと考えられます。

 一方で、社会では「今、自分は○○ができる」という自分の資源を活用してどのような行動をするか決めていくことが増えてきます。このようなときにはエフェクチュエーションによる思考方法が役に立つようになります。

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