「情報」は知らないと損をする!とは限らない?

 もし情報を集める必要があるとき、何を利用するでしょうか?

 テレビ、インターネットなど様々な方法があります。現在はSNSを利用して情報を探すという人も増えているかと思います。

 同じ内容のニュースが様々なところから、様々な形で発信されていますので、すべてを集めようとすると時間だけがすぎていってしまいます。

 そのような情報があふれる世の中でよりよく生きるためにはどうすればよいのでしょうか?

 そこで今回はロルフ・ドベリさんの『ニュースダイエット』で学んでいきたいと思います。

実はニュースは必要がない?

 たくさんの情報があれば、世の中を深く知ることができ、よりよい生き方をすることができます。

 このように考えて多くの情報を集めていくことがあります。

 そこで日々、新聞やテレビ、インターネットで流れてくるニュースに目を通して情報を集めます。

 しかし、これで本当に世の中を理解できるようになったかというとそうでないことが多いのです。

自分に関係の無いことで時間が消費される

 もちろん、実際のニュースに意味がないということではありません。

 ニュースのすべてから「自分の人生をよりよくする決断に役立つ情報」が得られるわけではありません。

 そのときの自分には無関係の情報がたくさん流れていることがあります。ふと気がついたときに、自分にとっては不要な情報に多くの時間を使ってしまっているということがあるのです。

限られた情報に集中する

 そこで、すべての情報に集中するのではなく、「これだ!」と決めた情報だけを読むようにします。

 すると自分に必要な情報は集められます。さらに、これまで自分には関係のない情報を見ていた時間が節約されます。

 もし、毎日自分にとってはあまり意味のない情報を見る時間が5分あったとすれば、7日で35分、30日で150分、365日で1825分(約30時間)を自由に使えるようになります。

 この自由になった時間に、自分にとって重要な情報を学ぶようにすれば自分の専門性は高まり、人生の充実度も上がることになります。

それでも・・・情報を減らす不安

 しかし、情報を減らすことで「本来なら得られていたはずの必要な情報を逃してしまうかもしれない」という不安があります。

 そして、必要な情報がなかったために正しい選択ができなくなるかもしれない・・・という不安もあります。

 もちろん情報が減ることによるデメリットもあるかもしれません。一方で情報が増えることによるデメリットもでてきます。

 それは、情報をたくさん知ることで「わかった」という気分になってしまうことです。

 もっとひどい場合には、根拠のない感情的で個人的な情報が、自分が判断をするときのジャマになってしまうことすらあるのです。

 情報をたくさんあつめることで自信過剰になってしまうことがある点には注意が必要です。

こんな情報は重要だ!

 人が特に「重要だ」と感じてしまう情報があります。それが「悪い情報」です。人は良い情報の2倍悪い情報のことを重要だと感じます。

 これは「ネガティビティバイアス」といいますが、ネガティブなニュースは、個人的な心配事を深刻化させることが証明されているため、強く人の気持ちを引きつけた上で、強い心配を生むということにつながっているのです。

情報による思い違い

 人は自分の見解に反する情報を自動的に排除します。ようするに、自分の聞きたい情報だけを聞くということです。

 自分が「A」という意見を持っているとします。するとたくさんの情報の中から「A」は正しいという情報だけを探してしまうのです。

 そのため、「やっぱり自分の考えはみんなが正しいと思っているのだ!」という思い違いが強くなってしまうのです。

 これを防ぐためには、自分の意見に対する反論は意識的に探すという必要があります。

「だろうと思ってた」

 何かが起きた時に「だろうと思ってたけど、○○っていうことだったんだな」と考える人がいます。本当にそのような人もいるのかもしれませんが、多くの場合は

「後知恵バイアス」によるものです。これは、ものごとが起きた後はそうなると思っていたと思ってしまう現象です。

 何かできごとが起きたあとに、原因を探してみると「なぜこのようなことに気がつかなかったのか!?」ということが原因である場合があります。

 このようなときに、当時の自分にはわかっていたという錯覚におちいってしまうのです。

たった一つの理由?

 そして、何か事件が起きたときに「○○が原因で・・・」というような話になることがあります。

なぜこのようなことになるかというと、人の脳は「起きたことに意味付けできる物語を求めてしまう」という傾向があるからです。

そのため、唯一の理由があると思いこんで「これが原因に違いない!」と判断してしまうのです。

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