今度こそ!スキルを磨く法則
「どのように学習すれば良い結果がでるのか?」「どのような練習が最も効果的なのか?」「もし、うまくいかないときの原因は何か?」
スキルを磨くにあたって、このような悩みがでてくることがあります。
また、「どのようにすれば人を上達させることができるのだろうか?」という指導者側の悩みもあるのではないかと思います。
そこで、今回からスコット・H・ヤングさんの『どんなスキルでも最速で磨く「マスタリーの法則」』で上達への最善の進め方を学んでいきたいと思います。
他者から学ぶ「観察」
問題を解決しようとしたときに、考えてみることは「お手本」の存在です。周囲の「お手本」となるものを「観察」していくことで問題の解決につなげることができます。
観察については
1 問題解決は探索からスタートする
2 マネで負担を減らす
3 成功でモチベーションをあげる
4 知識と経験の関係
これらがポイントになっていきます。
それでは「観察」についてみていきたいと思います。
1 問題解決は探索からスタートする
・人は問題をどのように解決するのか?
・どんな問題にも対応できる解決策はあるのか?
・誰も解決していない問題をどのように対処するか?
どのような人でも「問題」にぶつかることがあります。様々な種類の問題はありますが、どのようにすれば解決できるのでしょうか?
解決方法の例
①単純に「試す」
何かを試してみて、うまくいくかどうかを確認してみます。運がよければ解決策が見つかるかもしれません。
○ ある程度、解決策が推測されている場合は有効な方法になります。
✖️ 問題の範囲が広い、つまり試す量が多くなる場合は「試す」ことによる解決は難しくなります。
②現実と目標の間にある「差」を見つける
現状を見て、目標のために適切な方法を見つける。足りないものを見つけて、うめるということを繰り返していく方法です。
✖️解決する目標が増える。
③問題をより単純にとらえる
まず単純にした状態で問題を解決してみます。その解決策を広げていくという方法です。
✖️単純にしたときしか解決できない方法を見つけてしまうことがある。
④とりあえず解決策を考えて出発する
「これが解決策だ」と動き出し、修正を加えながら進めていく方法です。い
✖️方向性がずれている場合がある
問題解決にはこのようなたくさんのアプローチ方法があります。しかし万能の解決方法というものはないのかもしれません。
さらに、「難問」というものは、基本的な方法ではうまくいかないからこそ「難問」と言われます。
問題解決への教訓
では、実際に問題解決を目指すためにはどのようなことを心得ておけばよいのでしょうか?
①その問題に詳しい人がどのように考えているか知る
まずは「問題の考え方」を知ることが重要です。
②解決できない問題かどうかを知る
問題を解決する価値があるかないかを詳しい人から知ることが大切です。
③試すことで解決の可能性があるパターンを知る
可能性のあるパターンに注意を払う意識が必要です。
2 マネで負担を減らす
・問題の解決方法を知らずに問題は解決できるか?
・他者のマネはどの程度許されるのか?
・マネでは、表面的な理解になってしまうのか?
オリジナルを作り上げる前に、お手本を研究してマネをすることがスキルアップにつながるとわかっています。
では、問題解決方法を知らずに問題は解決できるのでしょうか?
「?」自分で解決方法を見つける方が、理解は深まるか?
問題について「教えてもらった」場合は理解が浅くなり、応用することができない。と言われます。
実際に実験をしてみたところ、自分で見つけ出した人と、教えてもらった人では差がないどころか「教えてもらった人の方が応用できる」という結果が出ました。
注意点としては
・お手本にするだけではなく「どのような過程で解決しているか」までを指導、観察することが必要になります。
さらに効果を高めたい場合は
・過程を分割して、それぞれの過程について「自分で説明させる」という手順をふむことで効果を高めることができるようになります。
それでは効率的に学ぶ原則を確認してみます。
1 早めに問題解決パターンを身につける
2 負荷を減らす
・難しい言葉は簡単な言葉にする
・情報は近くにまとめる
3 段々と複雑にする
簡単な問題からスタートして複雑な問題へ進む
4 創造性より技術を優先する
技術を習得した後こそ、型をやぶる方法が見えてきます。
次回は観察についての残り2つのポイントを学習していきたいと思います。
